oons0531のブログ

タバコ一本あればいい。

僕がかつて経験した2週間の夢の話

こんばんは。今日もバイト終わりであります。

夜中やることなくての暇つぶしというか、まぁこれをわざわざ読みに来るほどの暇な人なら分かるでしょ、やることなくてスマホいじってるこの時間。それ使ってこれ書いてます。

 

今日の話は僕の数少ない自慢話であります。

 

母親の「やれる時に出来る限り多くのことをやってみる」という精神のせいか習い事の多い幼少期を送っていました。少年野球、習字、和太鼓、そしてボーイスカウト

何より忙しかったのは少年野球だったのですがこれが鳴かず飛ばず、6年やってもベンチで声出すかたまに代打で出場する以上の役目のなかったもので、すっかり自分は脇役の人間なのだと骨身に染みて思い知らされたものです。今じゃもはや問題になるでしょうがコーチや監督にぶん殴られるあの文化、あれって主力選手が期待されてるからなんですよね。脇役にはその暴力的な愛すらも与えられる機会がないわけであります。

 

前置きが長くなりましたが要約するとかつての僕は「自分は脇役である」と脳に六年間刷り込まれ続けたモブ1号くんだったわけです。

 

しかしこの僕にも転機が訪れることになります。

 

辛く厳しい少年野球の傍ら、僕はすべての習い事を辞めることなく最後まで続けていました。任期満了、全て卒業という形で終えたのですが高校に入ってもその任期が続く習い事がありました。それがボーイスカウト

 

皆さんボーイスカウトをご存知でしょうか。おそらく皆さんとの関わりといえば駅とかショッピングモールで募金箱持って立ってる妙な制服着たガキを見るくらいでしょう。

ボーイスカウトというのは1970年以降ヨーロッパから始まった、アウトドアや奉仕活動を通じた少年育成を目的とする団体なんだそうです。(詳しくはwiki読んで下さい、はるかに分かりやすいので)

まぁざっくり言うと夏は軍隊に由来するキャンプ技能を身につけ、それ以外にもイベントやらなんやらをやる習い事の一種って感じで結構です。

小学校高学年くらいからはキャンプ場に行って自分たちでテントを張り、与えられたら与えられなかったりする食材でレシピから考えて自分たちで炊事を行い、手旗信号やらモールス信号、ロープワークや読図などの野外技能を習得して行き、規定のレベルに達するとスカウト(ボーイスカウトやってる人間のこと)の技能のレベルを表す技能章が与えられます。これは才能とか全く関係なく本人の努力次第でどこまででも取得できるものであり、スカウトの間では学年よりも尊敬の対象になるものです。ちなみに最上級の技能章は天皇陛下から手渡されるものだったりするのでなかなか奥深いです。僕取ってないけど。

また、ある程度以上の技能章を持つスカウトのみが参加できる、数年に一回「スカウトジャンボリー」という世界大会、その前年には日本全国の規模になる「日本ジャンボリー」なるものが行われます。

僕はというと一級技能章まで取得しこの両方に参加したのです。

 

この両大会実はかなりの長丁場であり日本ジャンボリーでも7泊8日、世界ジャンボリーに至っては11泊12日もの長い期間で開催されるものであります。

各県の隊で組織される派遣隊、この長丁場を共に過ごすことになる仲間も初めは見ず知らずの人間ばかり、ましてや10メートル離れた隣のキャンプサイトには聞いたこともない言語を話す外国人スカウトがいる。だだっ広い芝生の野原を区画整理したサイトを縦断するだけで世界一周旅行ができるといっても過言ではないでしょう。

トイレも風呂も全て共同、洗濯も全て手洗いで水も限られている。電気も自分の隊の電源機のみであり夜には見渡す限りが闇に包まれる。売店も限られたものしか販売しておらず1km近いサイトを徒歩で移動せざるを得ないという普段の生活からすればかなり不便な状況。

しかしスカウトたちは普段の活動で得た技能と知恵を使ってその不便さをも楽しみのエネルギーに変えて行きます。

 

昼間の間に別の国のスカウトと仲良くなり、炊事洗濯を終えて小さなランタンを囲んでお茶を飲んだり、皆で体を使うゲームをしたり。

別の隊に可愛い子がいたと聞けば晩飯の用意ほっぽり出して覗きに行ったり。

全体でのプログラムがあれば移動だけで30000人の大行進、渋滞で立ち止まれば大声出して他の隊とアピール対決。

外国人のスタッフから配給される食材をついもらいすぎて1人あたり3人前のパスタを食べる羽目になったり、余った食材で料理対決したり。

首から「FREE HUG」の看板下げてすれ違う他のスカウトと道端で抱き合ったり。

皇太子が来るというフォーラムの直前にタープが倒れたりテントまで浸水するようなゲリラ豪雨が降り、派遣団も国籍すらも超えた全員で協力して雨水を外に流したり。

初日にはギクシャクしていた仲間とも最終日には別れを惜しんで涙を流したり。

 

参加する全員が主役の舞台、そんな2週間を僕は過ごしたのです。

国籍も時間も全く違う場所から集まった総勢33838人、その全員が自らの努力で辿り着いた夢の場所、それが世界ジャンボリーなのです。

そこで経験した全てが僕の一部になり、生きる糧になっています。

それまで脇役でしかなかった僕に光る場所をくれた、そんな2週間。ボーイスカウトという、本人のやる気と努力さえあれば自らをどこまででも高められるというその環境が凡人である僕に素晴らしい体験をさせてくれたわけです。

 

胸焼けするようなクサい文章だけれどもこれだけは僕の自慢です。ええやろお前ら。どやぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まぁ今こんなクズに成り果てとるけどな!w

おわり!